人間万事塞翁が馬|30代後半で出会った初めての座右の銘

ピンチはチャンス

「人間万事塞翁が馬」

中学生のときに、このことわざを習った。

内容はこうだ。

昔、中国のとある村に、占いが得意な老人がいた。

ある日、老人の飼っていた馬が逃げてしまった。

周囲は「不幸だ」と騒いだが、老人は「これが幸運に変わるかもしれない」と言った。

しばらくして、逃げた馬が、立派な馬を連れて戻ってきた。

周囲は「幸運だ」と祝ったが、老人は「これが不幸につながるかもしれない」と言った。

その後、老人の息子がその馬に乗って落馬し、大怪我を負った。

だが戦争が起きたとき、怪我のために徴兵を免れ、命をつなぐことができた。

「幸不幸は表裏一体。

何が幸いで、何が不幸かなんて、誰にもわからない。」

これが「人間万事塞翁が馬」の教えだ。

当時は、「ふーん、深そうだな」くらいにしか思わなかった。

でも今、

この言葉の重みを、腹で知っている。

これを信じてこれたから、いまがある。

1|突然の大金と、そこからの崩壊

10年以上前。

まだ、娘も小さかった頃、

一度、ものすごい大金を手にしたことがある。

とあるくじで、奇跡的な高額当選を引き当てた。

家族で海外旅行に行ったり、

日本中を旅した。

念願だった株式投資も始めた。

欲しかったものを、たくさん揃えた。

「最高だ」と思った。

でも──

そのあと、家庭は崩れていった。

楽しかった記憶もある。

でも、たしかに、あのタイミングで何かがズレた。

良いことが、悪いことに変わる。

これが、まさに人間万事塞翁が馬だった。

2|すべてを失い、すべてが始まった

13年間働いた大手塾の会社。

最優秀表彰もとった。

長年、校舎長もやった。

部下もたくさんいた。

給料もよかった。

でも、体が壊れ、心がついてこなかった。

思い切って、辞めた。

収入はゼロ。

不安しかなかった。

過去の失敗、離婚(娘との理不尽な別れ)、経済不安、孤独、未来の見えなさ。

いま思えば、あのときは人生の「どん底」だった。

またくるからしっかり備えろ。

でも──

そこから、すべてが動き出した。

  • 最高の相性のパートナー(妻)に出会った
  • 命をつなぐ息子に出会った
  • 理想の土地に移住した
  • 海に出会い、サーフィンに出会った

「失った」と思った決断が、

すべての始まりになった。

これも、まぎれもない人間万事塞翁が馬だ。

3|“結果”に振り回されないって、めちゃくちゃ強い

あらためて思う。

人生で本当に大事なのは、

「これは幸運」「これは不運」と決めつけることじゃない。

どんなことがあっても、

“物語の一部”として受けとめる力だ。

良いことがあった。

でも、調子にのらず備える。

悪いことがあった。

でも、「この先、何かが変わるかもしれない」と信じて動く。

それができれば、

人は何度でも再構築できる。

4|だから──

ほしいものがあるなら、リスクを取れ。

経験を愛せ。

「苦労は勝手でもしろ」に近い。

それしかない。

どんな結果になっても、

一喜一憂するな。

すべて、物語の一部だと思え。

堂々と、乗りこなせ。

それが、人生を生きるってことだ。

最後に。

「人間万事塞翁が馬」

言葉で聞けば、わかるかもしれない。

説明されたら、納得できるかもしれない。

でも、本当に生き方にまで染み込ませるには、

鍛錬がいる。

痛みも、葛藤も、立ち上がる練習も、いる。

わからなかったら、

苦しかったら、

言ってこい。

必ずできる。

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この記事を書いた人
教育と人生を、ゲームのように“攻略”する。
スパルタ野球、中学受験、迷走と挫折、そして再出発。
出会いと学びを経て、たどり着いたのが今の塾のかたち。

男子専門塾「ひなたひかり塾」代表。
15年の指導経験と、自身の“攻略”体験をもとに、
特に男子に特化した個別最適な声かけ・導きを得意としています。

塾は、ただ勉強を教える場ではなく、「人生をどう攻略するか」を学ぶ場所。
楽しみながら本気で向き合えば、子どもは必ず変わる。

スプラ・サーフィン・子育て・教育を愛する本音系先生です。

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